枕にカビが生える原因とは?予防方法や落とし方、カビ対策の枕も紹介
睡眠は、毎日の生活に欠かせない大切なものです。
その睡眠を支えてくれる枕は、常に清潔さを保ち、快適に使用したいものです。特に、カビが気になるという人も少なくありません。
そこで、カビの原因や予防方法、落とし方などについて解説します。
- 枕にカビが生える原因と予防方法
- 枕のお手入れ方法とカビの落とし方
- カビ対策におすすめの枕
- 枕のカビの予防法が知りたい人
- 枕のカビに悩んでいる人
- 枕の清潔を保ちたい人
- カビ対策におすすめの枕もチェックを見たい方はこちらをクリック>>
枕にカビが生える原因
快適な眠りを維持するために、枕はとても大切なアイテムといえます。「使い慣れたお気に入りの枕がなければ寝られない」という声も耳にすることがあるでしょう。
健康にもかかわる大切な枕だからこそ、いつも清潔なものを気持ちよく使用したいものです。
湿気が多い季節などは、『カビ』なども気になります。まずは、その原因について見てみましょう。
皮脂やメイクなどの汚れ
カビの原因としてよく指摘されるものが、『皮脂』や『メイクなどの汚れ』です。これらが枕の表面に付着することで、カビの発生を促すとされています。
洗顔などをせずに枕を使用すると、どうしても余分な皮脂が表面に付着してしまいます。そしてその皮脂は、『カビのエサ』になるのです。
メイクなどの汚れも同様に、カビに栄養を与えてしまうことがあります。カビの活発な活動を抑えるためにも、これらの汚れには気を配りたいものです。
寝ている間の汗
カビが発生しやすいのは、次の条件が整った環境だといわれています。『空気がある』『温度が0~45℃である』『湿度が70%以上である』『カビにとって栄養分がある』の4つです。
それゆえ、湿度は大敵です。湿気のない状態にしておくことが、カビを防ぐためには重要と思っていいでしょう。
睡眠時は、けっこうな汗をかいているものです。一般的な成人だと、夏場だと約400ml、冬でも約200mlの汗をかくともいわれています。
寝ている間の汗を吸い込み、睡眠時の体温で温まる枕は、カビにとっては絶好の場所となってしまう可能性があります。
髪を乾かさずに寝る
前述の通り、カビは湿気のある場所を好みます。温かく湿気の多い場所で、初めは目に見えない小さなカビ菌として発生します。
そのカビ菌を放置しておくと次第に繁殖し、増加して群れをつくります。それがやがて黒カビとして目に見えるようになるのです。
洗った髪を乾かさず濡れたまま寝ると、枕は多量の水分を吸収してしまいます。そして湿気を帯びて温まった枕は、カビにとって都合の良い環境になってしまうでしょう。
さらに頭皮の汚れなどが加われば、カビにとってはエサも豊富です。
このように、濡れた髪のまま寝てしまうことは、急激なカビの繁殖につながる危険があります。
枕のカビの放置は危険?
カビの生えてしまった枕でも、「ある程度は大丈夫」と考えてしまう人もいます。斑点も小さく、臭いも強くない場合、特に気にせず使用する人もいるかもしれません。
しかし、そこに問題はないのでしょうか。枕のカビを放置する危険性について見てみましょう。
増殖する可能性大
湿気を帯びやすく、皮脂や頭皮の汚れといったエサが豊富にある枕は、そもそもカビが発生しやすい場所です。発生しやすいと同時に、一気に増殖してしまう可能性も大きいといえます。
発生したカビは、その数を増やすために『胞子』を周囲に飛ばします。発生後に手を打たなければ、胞子が次第に広がり、発生範囲は拡大していくことになるでしょう。
そして、拡大したそれぞれの場所において、カビは増殖を目指して活動します。その結果、ますますカビの被害が広がる可能性が高まるのです。
体に影響が出ることも
カビの発生や拡大・増殖は、見た目として良くないばかりではありません。人体に悪影響を及ぼす危険もはらんでいます。
先述の通り、カビは、より活動範囲を広げるために胞子を飛ばします。この胞子を人間が吸い込んでしまうと、ときに『アレルギー』を引き起こす場合があります。
一口にカビといっても、その種類は1つではありません。さまざまな種類のカビが存在しますが、中には極めて強いアレルギー反応を起こす種類もあるといわれています。
まだカビの範囲が狭く気にならない、臭いもさほど強くないといった理由で放置してしまわずに、体への影響などを考慮して、しっかりと対処することが必要でしょう。
枕のカビを防ぐには?
カビが発生してしまうと、その枕に頭を乗せることに抵抗を覚える人は多いでしょう。気持ちよく眠るためにも、清潔な状態を保ちたいものです。
カビが好む環境が整いやすい枕ですが、カビを防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか。防止方法などについて説明します。
部屋の湿度を下げる
カビが湿気をとても好むことは、ここまで述べてきた通りです。そして、カビ対策に有効な手立てとして、部屋の湿度を下げることが挙げられます。
エアコンを使用していたりすると、つい窓を閉め切った状態にしてしまいがちです。すると、室内の湿度は上がり、カビにとって好ましい状況になってしまいます。
そのような環境を維持し続けないためにも、窓を定期的に開けて、部屋の換気を行いましょう。
通気性を良くしておき、新鮮な空気を常に送り込みます。そうすることで、カビを防ぐ効果を得られるでしょう。
朝起きたら枕を立てる
布団に寝ているのであれば、目覚めた後、敷布などと一緒に、押し入れに枕をあげるかもしれません。しかしベッドに寝ている場合だと、ついそのままにしがちです。
枕を同じ状態のままにしておくと、通気性が悪く、新鮮な空気に触れる時間が少ないままになってしまいます。そのままでは、含んだ湿気を逃がす機会がありません。
湿度を好むカビを発生させないためには、枕を布団やベッドに置いたままにすることは控えたいものです。朝起きたタイミングで、『壁に立てかける』などしておくとよいでしょう。
定期的なお手入れを
カビを寄せつけないために、枕を定期的にお手入れすることも効果的です。カビが発生しにくい環境を整えておきましょう。
枕カバーを利用している人は多いかもしれません。頭皮の汚れや皮脂など、カバーについたカビのエサになる汚れを落とすために、こまめに洗濯することをおすすめします。
また、枕を『日光』にあてて干すことも有効です。湿気を乾燥させてくれるうえ、陽の光によってカビ菌の活動も抑えられるでしょう。
枕は、毎晩使用するものです。気づかないうちに、汚れはすぐについてしまいます。ですので、定期的なお手入れを欠かさないように心がけましょう。
洗える枕のお手入れ方法
きれいな状態で使いたい枕ですが、「まるごと洗って汚れを落としたい」と考える人もいるでしょう。
ただし、枕には洗えるタイプとそうでないものがあるのです。その違いによって、手入れの仕方も変わります。
そこで、洗える枕と洗えない枕、それぞれについて解説していきましょう。まずは、洗えるタイプからです。
洗える枕の種類
さまざまな素材が使用されている枕ですが、洗える素材としては次のようなものが挙げられます。
- パイプストロー
- ポリエステル
- コルマビーズ
- ダウン
以上のような素材を用いていることが分かっていても、念のため自分の枕が洗えるかどうかを、洗濯表示でしっかりとチェックしましょう。
『洗える』という謳い文句がある商品でも、まれに洗えないものも存在します。破損や損傷を招かないためにも確認しましょう。
2016年12月以降、洗濯表示の種類が大幅に増えました。新洗濯表示が複雑で分かりにくいと感じる人もいるかもしれません。そのような場合は、主に次の3つを覚えておくと便利です。
- 桶マークは『洗濯機可』:新洗濯表示では洗濯機の記号がなくなりました。洗濯機も使用可です
- 桶に手を入れるマークは『手洗い』:これは洗濯機不可です。上の桶マークと区別しましょう
- ◯記号は『クリーニング可』:アルファベットが〇(マル)で囲まれているものはクリーニング可です
揉み込んで洗剤を浸透させる
洗面台や洗面器などに40℃のお湯をため、『中性洗剤』を溶かします。そこに枕を入れ、『押し洗い』です。その際、枕を揉み込むようにして、洗剤を全体に浸透させます。
手が荒れやすい人は、『ゴム手袋』を着用するとよいでしょう。型崩れをさせないように、優しく扱うことが大切です。その後、およそ20分間『つけおき』しておきます。
次に揉み洗いをした水を流し、ネットに入れた状態のまま枕を洗濯機で『脱水』します。このとき、最も弱い脱水レベルに設定します。脱水時間は約1分です。
その後、すすぎとしてもう1度『押し洗い』します。洗剤を枕に残さないため、最低2度はすすぎましょう。すすいだ際の水が濁らない状態になったらOKです。
洗剤が残ったままだと、枕を使用した際に、頭皮や顔にかぶれを起こす場合もありえます。思わぬトラブルを防ぐためにも、よくすすぐことが重要でしょう。
しっかりと乾かす
洗い終わったら、よく『乾燥』しましょう。押し洗いで形が崩れてしまっていたら、乾かす前に元の形に整えておきます。
乾燥は、『平干し』で行います。風通しがよく、日のあたらない場所で『陰干し』しましょう。
洗濯バサミを使って吊るすときには注意が必要です。跡がつき、取れなくなるケースがあるからです。
また、焦らずに、時間をかけてしっかりと乾燥させることも肝要です。水分をふんだんに含んだ枕の乾燥には、長い時間がかかることを頭に入れておきましょう。
しっかり乾いたかどうかは、冬の洗濯の際の確認方法と同様に行います。
枕の最も厚い部分を握り、手に水分が残るようであればまだ時間が必要だと思っていいでしょう。
洗えない枕のお手入れ方法
続いて、洗えない枕のお手入れの仕方について見てみましょう。洗えないからといって、お手入れを省いてはいけません。適切な方法で清潔な状態を保ちたいものです。
干して乾燥させる
洗えない枕では、次のような素材を使用しているケースが多く見られます。
- そば殻
- 低反発ウレタンフォーム
- 細かいビーズ
『そば殻』は、水洗いには不適な素材です。低反発素材も、水に触れることにより反発力が弱まる恐れがあるため、洗うことは控えたほうが安全でしょう。
これらの素材を用いた枕については、直射日光の下で干し、湿気を『乾燥』させましょう。表だけでなく裏側も忘れずに、全体を日光にあてるようにします。
ただし、日光をあてすぎると、表面の素材を傷めてしまうことも考えられます。多くても週に1度程度が1つの目安です。
そば殻を使用した枕で、中身を取り出せるタイプのものもあります。その場合、広げた新聞紙などに取り出したそば殻を広げ、日光にあてるとよいでしょう。
カバーを頻繁に替える
湿気を吸収し、皮脂などの汚れがつきやすい枕カバーですが、カビ対策には、頻繁に交換することが効果的です。しかし、衣類と違って、日々洗濯する人は意外と多くありません。
カビの原因となる環境は、なんといっても湿気と汚れが温存され続ける状態です。それを回避するには、こまめに洗濯することが求められるのです。
枕カバーに関しては、発汗が比較的少ない冬場でも週に1度、汗をかきやすい夏場ならできれば毎日交換することが望ましいといえます。
布団掃除機を活用
『布団掃除機』は、部屋に敷いたまま使用できる便利なアイテムです。バルコニーなどでマットレスや布団を干さなくてよいため、天気にも左右されず、長時間留守にするときでも使用可能です。
ダニやハウスダストなどにも効果を発揮するとあって、布団掃除機を備えている家庭も多いことでしょう。布団に掃除機を使用するときには、一緒に枕にも活用することをおすすめします。
『UVランプ』などの機能を持つタイプであれば、使ったままの枕を布団掃除機にかけてOKです。
そうでない場合は、まず日光にあててから使用することで、より効果を得られるでしょう。
枕に生えたカビの取り方
洗ったりこまめにお手入れをしたりしているつもりでも、枕にカビを見つけてしまうこともあります。特に湿気の多い時期などは油断できません。
カビが生えてしまっても、自分で対処し、取れるケースもあります。カビを取る方法について見てみましょう。
重曹で表面を湿らせる
『重曹』を使用することで、カビを取れる場合があります。別称は『炭酸水素ナトリウム』で、食用としての活用をはじめ、掃除用など多様な用途で活躍します。
まずは、水で濡らした柔らかい布やキッチンペーパーなどで、枕の表面のカビを拭き取りましょう。拭いた布などは、カビ菌が飛散しないようにすぐに捨てます。
その後、カビが発生している部分に、重曹水をスプレーするなどして馴染ませます。しばらく放置しておき、5分ほどしたらタオルなどで軽く叩き拭き取りましょう。
重曹水だけでは、完全にカビを取り切れていないこともあります。そこで、同じ部分に『消毒用エタノール』を吹きつけ、また5分ほど経過してから拭き上げます。
最後に、よく乾燥させることも重要です。湿気が残っていると、再びカビの繁殖につながるため、十分に乾かす必要があります。
酸素系漂白剤につけおき
『酸素系漂白剤』を用いて、カビ取りができる場合もあります。肌に与える刺激が小さいところも、安心して使用できる点です。
カバーにだけカビが生えているときは、洗濯機にかける前に酸素系漂白剤につけておくと効果的です。
40~50℃のぬるま湯に酸素系漂白剤を溶かします。そして、使用済みの歯ブラシなどを使って、カビが生えている部分を軽く擦りましょう。
カビを除去したら、枕に湿気を残さないようにしっかりと乾かして終了です。
漂白剤には、酸素系のほかに『塩素系』もあります。ただし、漂白効果が強いため色柄ものには注意が必要ですし、肌の弱い人は避けたほうが無難です。
取れない場合はクリーニングに
いろいろな方法を試してもカビを落とせない、あるいは洗えない枕をしっかりとケアしたいといった場合には、『クリーニング』を利用しましょう。
水洗いできる枕の場合、専門技術を使ったクリーニングなら、家庭では不可能なくらいの水量で丸洗いしてくれます。その結果、徹底的にダニやカビを取り除き、あわせて抗菌・防臭といった効果も得られるでしょう。
洗えない枕であれば、専門的な技術によって、より清潔な状態へと回復するでしょう。
ただし、クリーニング不可の素材もあるので、事前に専門店に相談することも必要です。
カビ対策におすすめの枕もチェック
カビで悩む前に、カビ対策に対応した枕を選ぶことも1案です。カビの発生を抑える機能を備えた枕についてチェックしてみましょう。
通気性抜群「AYO 高反発枕」
『AYO 高反発枕』は、通気性に優れた枕です。湿気を抑えることで、カビの発生も抑制できるでしょう。
人は一晩で、約200mlの汗をかくといわれています。この枕なら、高い通気性によって湿気を逃がし、朝まで快適さを確保することにつながるでしょう。
素材には、ブローイングファイバーを用いた『トレビラフィルフィベール』を採用しています。羽毛と同等の弾力と復元力で、ゆったりと沈み込む心地よさを味わえる枕です。
菌を防ぐ竹炭パイプを使用「トゥーベスト パイプ枕」
『トゥーベスト パイプ枕』は、素材に『竹炭パイプ』を使用しています。その効果によって、菌を防ぐ働きが期待できる枕です。
昔から用いられてきたそば殻の枕を好む人は数多くいます。しかし、天日干しが不可欠・粉が出てくる・虫が湧くといったデメリットが気になるという声もあります。
『トゥーベスト パイプ枕』は、そんなそば殻枕の欠点を解消する匠の枕といえます。通気性・耐久性にも優れ、カビだけでなくダニや雑菌も抑え、丸洗いも可能な扱いやすい一品です。
洗濯可能な「東京西川 首・肩フィットまくら」
『東京西川 首・肩フィットまくら』は、医学博士監修のもと、『東京西川』が開発した枕です。自分の寝方に適したものを選べる、『睡眠博士シリーズ』のうちの1つです。
仰向きで寝る人が多いことを踏まえ、首の部分が独立した形状となっており、しっかりと支えてくれます。独立構造によってパイプが横に流れることを防ぎ、一定の高さを確保できるのです。
家庭での洗濯もかんたんにできます。ネットに入れて洗濯機で丸洗いできるので、清潔な状態をキープでき、カビの防止にも有効です。
まとめ
睡眠に不可欠な枕は、良質な眠りを確保し、健康を維持するためにも大切なアイテムといえます。それだけに、清潔な状態で使用したいものです。
湿気を帯びやすく、カビが好む環境を作りやすい枕ですが、対処法を覚えておくと常に気持ちよく利用できます。
カビ対策を知って、心地よい眠りにつなげましょう。
- 枕のカビは適切なお手入れと予防で防げる
- 清潔な睡眠環境の維持が重要
- カビ対策におすすめの枕もある
- カビ対策におすすめの枕もチェックを見たい方はこちらをクリック>>