睡眠不足による日本の経済損失は年間15兆円、東大医学部発 企業向け睡眠健康度測定サービス開始
東京大学医学部発スリープテックベンチャー企業である株式会社ACCELStars(読み方:アクセルスターズ 本社:福岡県久留米市百年公園1番1号 代表取締役:宮原 禎)は自社ウェアラブル端末を開発し、企業向け睡眠健康度測定サービス「Sleep Compass (スリープコンパス)」を2023年5月25日から提供開始いたします。社員の睡眠課題を解決し、生産性向上を目指す健康経営の取り組みに活用いただけます。
RAND研究所(米国本拠の有力シンクタンク)の調査(2016年)で、日本の睡眠不足による経済損失は年間15兆円(当時のレート)と発表され、睡眠に対する経済・社会的な影響について大きな注目を集めるきっかけとなりました。しかし、睡眠不足による認知行動機能の低下には自覚症状がほとんどなく、また正確な睡眠データの把握には病院での脳波測定(写真左)が必要という課題があります。
そこで計測のハードルを下げるために、創業者である上田泰己らの研究グループがウェアラブル端末による世界最高精度の睡眠測定アルゴリズム(計算方法)を開発しました。これにより類似の端末では判定できなかった中途覚醒(睡眠中に一時的に目覚めてしまうこと)の正しい検出ができ、医療利用可能なレベルの睡眠測定の簡易化が実現しました。
当サービスは医療機関を通じ、企業向け健康診断の追加検査として導入いただけます。端末を8日間装着していただき、腕の動きのパターンを捉えて睡眠の量・リズム・質や生活習慣を把握します。健康的な睡眠がとれているかを総合的に判定して4段階で評価し、改善が必要な場合は良い睡眠や体内時計の最適化に関する睡眠リテラシーの向上を促すe-ラーニングを提供いたします。
■睡眠健康度測定サービス「Sleep Compass (スリープコンパス)」 https://www.sleep-compass.com
健康経営・市民健康増進に関心が高い企業・自治体を対象にして5月25日より提供予定。
大手数社でトライアル実施済。2022年3月、国内最大規模の医療機関である桜十字病院グループと提携し、有所見の方に行う医療従事者からの指導を共同開発いたしました。
すでに株式会社ブリヂストンなど健康経営に関心の高い大手企業や久留米市、郡山市、熊本県などの自治体が実証実験に参加し、睡眠不足による業務上の事故を防ぎたい物流会社東運輸グループなどで導入が決まっており、2028年までには100万人利用を目指します。
■実証実験
株式会社ブリヂストン
創業の地である福岡県久留米市に有する久留米工場で働く従業員の一部を対象に、睡眠改善への取り組みとして実証実験を実施し、睡眠改善プログラムに取り組んでいます。
熊本県・メディメッセ桜十字(UXプロジェクト採択事業)
当サービス及びアルゴリズムに加えて、睡眠衛生指導での改善に関する実証実験をメディメッセ桜十字様と実施。熊本県職員約30人を対象として、Sleep Compassを提供し、睡眠測定サービスを体感。睡眠と健康及び疾患の関係性を検証するため、被験者の睡眠・健康・医療データを活用した解析を行い、個別の情報を提供。睡眠衛生指導後には50%超の職員の睡眠改善にいたりました。
■導入事例
東運輸グループ
運送業界に適したソリューションだと感じ導入を決定。これまでは血圧とアルコールチェックのみで睡眠不足に関しては可視化できなかったが、当サービスを導入することでドライバーの健康起因による事故の予防・防止に期待できます。
【会社概要】
株式会社ACCELStars(アクセルスターズ)
代表取締役CEO 宮原 禎
設立日:2020 年 8 月 28日
資本金:6,000万円
本社所在地:〒839-0864 福岡県久留米市百年公園1-1
東京オフィス:〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学アントレプレナープラザ205
HP:https://www.accelstars.com/
宮原 禎(代表取締役 CEO)
リクルート後、複数社の経営経験を経てヘルスデータプラットフォーム社社長に就任。PepUpを立ち上げ、国内最大級のPHRサービスへ成長させる。JMDC統合後はFitbit社との日本独占提携などを指揮。2021年5月より現職。
上田 泰己(創業者 / 取締役 CTO)
2004年、東京大学大学院医学系研究科修了。03年から理化学研究所チームリーダー等を経て13年より東京大学大学院医学系研究科教授。現在、東京大学大学院情報理工学研究科教授等を兼務。専門はシステムズ薬理学・睡眠。福岡県福岡市出身。
引用:PR TIMES