あなたに合った布団は低反発?高反発?特徴とチェックポイントを紹介
睡眠は人生の1/3を占めており、生きる上で大切な生理的欲求です。また、布団は江戸時代から現代にかけての間、多くの日本人に愛用されており、近代になって登場したマットレスと比較しても日常生活で馴染み深い存在です。
最近では、マットレス不要の低反発・高反発の布団が登場しており、布団業界および睡眠業界に革命を起こしています。
では、布団を選ぶ際には低反発と高反発、どちらが良いのでしょうか?本記事では、自分に合った布団を探すためのヒントを低反発・高反発の素材の特徴を交えながら紹介していきます。
布団における「低反発」とは
低反発の布団を紹介する前に、まずは「低反発」や「高反発」の定義について知っておきましょう。実は「低反発」や「高反発」といったものは、公式的な定義はありません。
一方で、日本工業規格(JIS)では、以下のように定義されています。
- 低反発:反発弾性15%未満
- 高反発(高弾性):反発弾性50%以上
「低反発」なのか「高反発」なのかを定義する際、「反発弾性」というものが鍵を握ってます。反発弾性を測定する方法は、鉄球を一定の高さから対象物に落とし、落とした高さに対して何%跳ね返るかを計測し算出します。
これを布団で測定すると、低反発タイプの布団は反発弾性15%未満であまり鉄球が跳ね返らないことから、柔らかいタイプとされます。一方。高反発タイプの敷き布団は反発弾性50%以上で、鉄球が高く跳ね返ることから硬いタイプ、ということになります。
中には、弾力性が低反発寄りなのに「高反発布団」と称している布団もあるようですが、硬さが気になる場合はJIS規格を参考にしてみてくださいね。
反発弾性の影響はどの部分に影響する?
鉄球を落下させることで、どのくらい跳ね返るかを見る「反発弾性」の実験ですが、この反発弾性の影響は、私たちの睡眠のどの部分に影響するのでしょうか?
布団の反発弾性は、「人間の寝返りのしやすさ」に影響します。
低反発の布団は落とした鉄球が沈み込みます。鉄球を跳ね返す反発力が弱いため、実際に低反発の敷き布団で寝ると柔らかさで身体が沈み込みやすいという特徴があります。柔らかくて気持ちよく感じますが、実は身体が沈み込みやすい分、寝返りが打ちにくいという側面があるのです。
一方の高反発の布団は、反発力が強いため鉄球を跳ね返す反発力があります。このことから、高反発の布団は硬く、実際に身体を寝かせると身体が沈み込まず、少ない力で寝返りが打てる、という特徴があります。
布団の反発弾性で「寝返りの回数」が変化する
布団が持つ反発弾性は、人間の寝返りのしやすさに影響しますが、低反発の布団と高反発の布団では、寝返りの回数にも変化が見られます。
人間は、ひと晩に20~30回の寝返りを打つと言われています。本来であれば、仰向けの状態で寝ている時間が70%あれば快眠できているとされていますが、この寝返りの回数の中で、自分の身体を自然に仰向け寝に導けているかというところが大切なポイントなのです。
例えば、柔らかい低反発のソファーに座ったと仮定しましょう。座ったときに気持ちよく身体が沈みますよね。ですが、いざ立ち上がろうとしたときはどうでしょうか?足元に力を入れて踏ん張らないと上手く立ち上がることができませんよね。
上記を布団に当てはめて考えると、低反発の柔らかい低反発素材の布団を使った場合、通常よりも寝返りに力を使わなければならず、寝返りの回数が減ってしまうのです。
低反発の布団の素材は?
睡眠の質を追求する人が増加傾向にあり、低反発・高反発素材がブームとなっています。そのため、数多くのメーカーで低反発・高反発の布団も登場しています。たとえば低反発のマットレスと通常の綿タイプの布団を両方使用して、自分にぴったりな寝心地を作っているような人もいます。
通常の布団の中には、綿が入っています。しかし、低反発・高反発の布団の場合は綿ではなく、低反発や高反発に加工されたウレタンや、高反発の場合はウレタン以外に樹脂を入れ込んで作られています。
低反発・高反発の両方に使用される「ウレタン素材」
ウレタンは寝具として大変優れた素材で、低反発・高反発どちらの布団にも使用されています。ショップジャパンから発売されている低反発マットレス「トゥルースリーパー」シリーズが、ウレタン素材の寝具の代表的存在です。
しかし、ウレタン素材は通気性が良くないというデメリットがあります。また、同じ場所を使い続けているとヨレてしまうため、向きや表裏を変えながら均等に使用するのが望ましい素材です。
高反発な布団には「樹脂素材」
一方の高反発素材としてウレタンの次に利用されている樹脂素材は、樹脂を繊維状に固められたものが布団の中に入っています。
樹脂が繊維状に張り巡らされていることから通気性が良く、寝具のカビ対策にも大いに活躍します。メーカーで例えるなら、「エアウィーヴ」、「エアリー」が樹脂素材寝具の代表格です。
しかし樹脂素材は熱に弱く、電気毛布が使えなかったり、通気性が優れていることから冬場は冷えやすかったりします。使用を検討している場合は敷きパッドや布団カバーで対策することをおすすめします。
低反発?高反発?チェックポイント
低反発・高反発機能を備えた布団を購入すると、マットレスいらずでコスパが良く、狭い部屋でも布団を収納すればスペースの有効活用に繋がります。
今では、低反発・高反発の布団に関するランキングやおすすめ等の情報が溢れ、低反発がいいのか高反発がいいのか、迷ってしまいますよね。「一番良いのはどちらか」は、人それぞれの好みもあり、柔らかいほうが寝やすい、硬いほうが目覚めが良い等、好みもあるかと思います。
低反発・高反発それぞれの特性を押さえたうえで、低反発・高反発の布団をおすすめできる人をご紹介します。
低反発の布団をおすすめできる人
低反発布団をおすすめできる人は、以下の悩みを抱えている人です。
- 寝ているときの腰の痛みを少しでも軽減したい人
- 柔らかく包み込まれて安定感が欲しい人
- 就寝時の寒さが気になる人
低反発の布団は、前述の通り反発力が弱く作られているため、体を寝かせたときに体が沈み込み柔らかく包んでくれるという特徴があります。
寝ている体を柔らかく包み込んでくれる低反発の布団は、寝返りがしにくい一方で体圧分散性に優れているため、腰の痛み等、体の痛みを少しでも軽減させたいと考えている人には向いていると言えます。
高反発の敷き布団をおすすめできる人
高反発の布団をおすすめできる人は、以下の悩みを抱えている人です。
- 朝をスッキリ目覚めたい人
- 体重が気になる人
- 腰痛のある人
- 布団の通気性良くしたい人
高反発の布団は、実は朝をスッキリ目覚めたい人に向いているんです。
前述の通り、高反発の布団は、少ない力で寝返りが打ちやすいという特性を持っています。寝返りが打ちやすいというのは、それだけ仰向け寝の状態になれているということに繋がります。
そのため、仰向け寝の頻度が増えると血中酸素濃度も高くなるため、目覚めもスッキリするのです。
また、高反発の布団も体圧分散性に優れていることから、圧力が一か所集中する時よりも体の痛みが出にくくなるだけでなく、少ない力で寝返りを打てることから、体重が気になる方にも向いています。
低反発と高反発の良いところを取り揃えた行き布団もある!
「低反発と高反発の良いところを揃えた敷き布団が欲しい!」という声が聞こえてくるかもしれません。実は、低反発と高反発の良いところを取り揃えた布団がメーカー「MARIOTTE(マリオット)」から発売されています。
睡眠時の呼吸が深くなる様に設計された布団は、負荷がかかる部分を柔らかい素材、腰に部分は硬い素材を使用する等、低反発と高反発の優れた部分を採用しています。
まとめ
低反発・高反発の素材を使用した布団の使用を検討している場合、ご自身の好みや解消したい悩み、素材ならではの良い面・避けたい面を検証しながら、ご自身に合った布団を選ぶことをおすすめします。
特に布団の場合、硬すぎても柔らかすぎても身体に大きな負担がかかってしまうので、一概に何がいいとは言えないのが実状です。そのため、敷き布団を低反発や高反発にしようか悩んでいる場合は、あなたに合った敷き布団を、素材の特性も含めてしっかり吟味し、購入することをおすすめします。
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