スリープマジックの特徴や種類を知ろう。自分に合った選び方とは
『高反発マットレス』は多数ありますが、その一つ『スリープマジック』は、快適な睡眠を得やすいマットレスの条件がそろっているとされます。メーカーについて、また商品の特徴や種類、ケアの方法まで、徹底的に解説します。
ライズ(RISE)と「スリープマジック」
『ライズ(RISE)』は、ライズTOKYO株式会社が2016年1月に発表したオリジナル寝具ブランドです。特に高反発機能性マットレスに重点を置いた商品ラインアップが目を引きます。
まだ若いブランドでありながら、ネットや店舗での小売りはもちろん、国内のビジネスホテルや企業の研修施設の宿泊寮、大学の体育会学生寮にまでマットレスの導入実績を広げています。
ブランドコンセプトや特徴、また主力製品の一つである『スリープマジック』についても、その魅力を詳しく見てみましょう。
ライズのコンセプト
ライズは、寝具を販売することだけを目的としているのではなく、「良質なマットレスで睡眠の質を高め、日本人の健康的な生活をサポートすること」をコンセプトに掲げています。
日本は、世界的に見ても平均睡眠時間が最も少ない国とされます。睡眠不足の状態が続き『睡眠負債』を抱えると、心にも体にも悪影響を与えるだけでなく、生活習慣病などにもつながるとされ、深刻な問題といえるでしょう。
人々に『睡眠の必要性』を伝え、さらには『優れた寝具とは必ずしも高価なものではなく、適正価格帯でも入手可能であること』を世に広めるべく、商品開発や販売を行っています。
高反発へのこだわり
よいマットレスには、『体圧分散』『通気性(体温調整機能)』『寝心地のよさ』が重要といわれます。高反発マットレスはそのいずれの条件も満たすとされるため、そこに着目したものづくりにこだわるのです。
体圧を分散させることで、体の一部に負担が集中せず、腰痛や首痛などの原因を軽減させる働きが期待できます。高い反発力により全身をバランスよくサポートし、自然な背骨のラインを描くことにより、無理のない寝姿勢を保ちやすいという面もあります。
さらには、弾力性に富むため寝返りがしやすいことにより、血流やリンパの流れを促したり、快適に体温を調節したりする働きにつながる点も特長とされます。
アスリートと開発したスリープマジック
元オリンピックの陸上金メダリストである高橋尚子さんは、2015年より『製品開発アドバイザー』としてライズと契約を結んでいます。
トップアスリートは、日中のパフォーマンスを最大限に高めるため、運動や食事だけでなく睡眠に対しても厳しい自己管理が求められます。
そのようなトップアスリートの知見が盛り込まれているスリープマジックは、質の高い睡眠を深く追求しているこだわりの1枚といえそうです。
徹底した品質管理
商品開発・ものづくりへのこだわりはもちろん、徹底した品質管理もライズの特長の一つです。マットレスの9割は中国製ですが、現在の中国は技術・整備ともに日本の工場に負けるとも劣らないクオリティといわれます。
長年のパートナーシップを築いている中国工場で、熟練したスタッフがその目と手で合計4回検品を行い、さらに検針機で針などの危険物をチェックし安全が確認された商品のみ出荷可能としています。
商品だけでなく、検品の流れや、正しくシステムが運用されているかをチェックする現地スタッフや、日本から定期的に工場を訪れる管理者と、二重にも三重にもわたるチェックによって、高品質を維持しているそうです。
スリープマジックの特徴
「そもそもスリープマジックってどんなマットレスなの?」「普通の高反発マットレスと何が違うの…?」と疑問に思う人も多いかもしれません。ここでは、四つのポイントからその魅力を探ってみましょう。
適度な高反発でスムーズな寝返り
スリープマジックの素材には、ウレタンフォームが採用されています。生成方法や配合材により、密度を自由に変えられるウレタンの特性を利用し、硬すぎず柔らかすぎない適度な反発力に調整しているとされます。
さらに、ウェーブの形状にカットされたデザインで、体に寄り添いながら体圧を分散させるとともに、ソフトで滑らかな寝心地を感じさせるとのことです。
少しの力でスムーズに寝返りが打てるため、途中で目が覚めることなく熟睡できる期待が大きいマットレスです。
高い復元力と耐久性
『復元力』とは、圧力をかけたときに押し返して元の形状に戻ろうとする力のことです。復元力が高いほど、へたりにくく耐久性が高いとされます。すなわち長い期間にわたりしっかりサポートすることが可能ということです。
また、ウレタンの密度は『D(Density kg/立方m)』で表示されますが、これも数値が高いほど復元率・耐久性が高くなります。スリープマジックは、JIS規格に基づく8万回にもわたる圧縮ひずみ試験で、98.2%の復元率を実証しました。
さらに、一般では25D以上で高品質とされるところ、スリープマジックでは約30D以上の高い密度を誇り、この点からも高い耐久性が期待できるといえるでしょう。
通気性や軽量性
通常、ウレタンは通気性がない素材ですが、スリープマジックでは特殊なウェーブ型の形状と通気孔を加えることで、通気性アップを図っています。寝汗などを放出し、サラッとして快適さを保ちやすいうえ、カビ・ダニの繁殖を防ぐ面でも有効でしょう。
また、軽量であることも魅力です。平均的な高反発ウレタンマットは、シングル(厚み約10cm)では約8kg、ダブル(厚み約10cm)では約11kg前後とされますが、スリープマジックは下記の通りです。
- 厚み8cmシングル:約 5.6 Kg
- 厚み12cmシングル:約 6.6 Kg
- 厚み8cmダブル:約 7.8 Kg
- 厚み12cmダブル:約 9.3 Kg
比較すると、かなり軽量といえます。毎日の布団の上げ下ろしにも負担がかかりにくいでしょう。
丸洗いできる吸水速乾カバー
マットレスの通気性アップを図っているだけでなく、カバーにも清潔さをキープしやすい工夫がされています。
カバー地には通気性・速乾性に優れたダブルラッセル生地、裏地には吸水速乾加工が施されたハニカムメッシュを採用しており、汗を素早く吸収し放湿することが期待できます。自宅の洗濯機で丸洗いも可能です。
人間は寝ている間にもコップ1杯程度の汗をかくといわれます。清潔、かつサラッとした睡眠環境は、睡眠の質のアップにつながるかもしれません。
スリープマジックの種類
スリープマジックのマットレスには、二つの種類があります。特徴を見てみましょう。主な違いは『厚み』です。厚み(高さ)があるほど、硬さも増す傾向にあります。ニーズに合わせて選びたいものです。
スリープマジック 高反発マットレス
厚み10cmの折りたたみマットレスです。シングル・セミダブル・ダブルのサイズがそろっています。高反発でありながら、硬すぎず柔らかすぎずの寝心地なので、初めて高反発マットレスを試す人にも向いているといえるでしょう。
これ1枚で敷布団として使用しても、底付き感なく自然な姿勢をキープしやすくなっているそうです。「もう少し硬い感触が好み」という人は、下にほかのマットレスを敷いて併用することで調整が可能かもしれません。
軽量タイプなので、毎日の布団の上げ下げも負担に感じることなく使えそうです。
スリープマジック 極厚プレミアム 高反発マットレス
『極厚』のネーミングにふさわしい、14cmのたっぷりした厚みが魅力のマットレスです。
ベッドで使用する場合は、ベッドマットレスの上に乗せて使うか、これ1枚でベッドマットレスとして使用することも可能です。
床・フローリングに敷いて使う場合には、敷布団としても活用ができ、自宅の環境に合わせやすいのではないでしょうか。
三つ折りタイプのうえ、持ち手もついているので、収納や持ち運びもしやすくなっています。厚みがあるので、自立させて縦置きすることによって、寝汗など水分を逃がすことも可能でしょう。
スリープマジックの選び方
スリープマジックの2種類のうち、どちらの厚みがよいか判断に迷うことも多いものです。選び方のアイデアを紹介します。
また、マットレスの構造について、『点で支える』『面で支える』『線で支える』という表現がよく使われますが、スリープマジックの特長の一つ『線で支える』メリットについても見てみましょう。
好みや用途で厚さを選ぶ
まずは硬さについて見てみます。マットレスの硬さは、N(ニュートン)で表示され、消費者庁の『製品別品質表示の手引き』によると、110N以上を『硬め』と定義するようです。
それに対し、厚み約8cmの敷布団兼用マットレスは240N、厚み約12cmの極厚マットレスに至っては290Nもの硬さがあります。
つまり、敷布団兼用タイプでも一般的な基準からするとかなり硬めであり、極厚タイプはさらに硬いといえるでしょう。どちらがよいかは、個人の好みによるところが大きいのではないでしょうか。
用途面で考えると、軽くて上げ下げや持ち運びがしやすいものがよいなら敷布団兼用タイプ、寝心地やサポート感を重視するなら極厚タイプがよいといえそうです。
『線』で支えるメリットを知る
『点で支える』とは、凸凹した表面の凸部分で体を支える構造を指します。体圧が分散されやすいですが、素材が柔らかすぎるとうまく機能しない恐れもあるようです。
『面で支える』タイプは、ボンネルコイルや低反発タイプなどで、表面に凸凹がなく面全体で体を支えます。フィット感は高い反面、体の一部が沈み込むことで体圧が一部に集中しやすいことが考えられます。
『線で支える』タイプは、『点』タイプと同様の効果があるとされるうえ、よりソフトな寝心地になるようです。耐圧を分散しながらも寝心地もアップしやすく、おすすめといえるでしょう。
きちんと手入れして長く使おう
長く清潔に使い続けるためには、日ごろからの手入れが大切になります。マットレスに付き物の湿気・へたりへの対策や、もし汚れてしまった場合の対処法、またカバーについても解説します。
湿気やへたりの対策
スリープマジックは、通気性については考慮されているものの、裏面に湿気がこもりがちです。そのため、風通しのよい場所に立てかけたり、縦置きした状態にしたりして湿気を逃がしましょう。
ウレタンは日光に弱いので、日干しはNGです。風通しのよい日陰で干すことがポイントです。あるいはマットレスの下に除湿シートを敷いてもよいでしょう。
また、中材は腰回りの位置が最もへたりやすいものです。カバーを取ると、中材が三つのパートに分かれているため、2~3カ月ごとにローテーションさせると、均一な状態をキープしやすくなります。
汚れの落とし方
スリープマジックの中材はウレタンが使われており、水洗いはできません。もし汚れてしまったら、洗濯洗剤を水で薄めたものに端切れ布をひたし、トントンと優しくたたきながら汚れを落とします。
その後は風通しのよいところでしっかりと陰干ししましょう。布の水気をしっかりしぼることと、こすらないことがポイントです。もしカビが発生してしまった場合には、消毒用エタノールで表面をふき取りましょう。
カバーは洗濯可能
通気性・速乾性に優れたカバーは、吸水速乾加工がされているだけでなく、取り外して洗濯機で丸洗いも可能です。
L字型のファスナーで2辺を開くことができるので、中材も取り出しやすくなっています。快適な睡眠環境のためには、清潔に使い続けられことは大きなメリットといえるでしょう。
そうはいっても、やはり毎日使ううちにどうしても汚れは蓄積するものです。カバーの上から敷きパッドやシーツをかけると、肌に触れる部分をさらに清潔に保ちやすくできるでしょう。
その他のマットレス中材の特徴
ライズの『高反発マットレス』には、スリープマジック以外にもいくつかのラインアップがあります。素材・デザインカット・硬さなどもさまざまです。どれがよいかは人それぞれで異なるでしょう。
「スリープマジック以外にどんなタイプがあるのか知りたい」「ほかの高反発商品も検討してみたい」という人のために、そのほかの中材を用いたライズの商品ラインアップを紹介します。
メーカー内随一の反発力 スリープオアシス
『3次元構造ポリエチレンファイバー』でつくられた高反発マットレスです。反発力は300Nと、ライズブランドで髄一の反発力を持ち、しっかり硬めの寝心地を好む人に向いているでしょう。
通気性に優れ、カビ・ダニが発生しにくいことに加え、ベッドカバーだけでなく中材も水洗いができることは大きなメリットといえます。ウレタンと比較して重いこと、高温に弱いことがデメリットです。
無膜ウレタンで通気性抜群 K18 3D ブロック
気泡の膜を取り除いた無膜ウレタンを用いています。一般的に蒸れやすいとされるウレタンマットの弱点を補い、通常の18倍の通気性を実現しているとされるため、蒸し暑い時期でもサラッと快適さを保ちやすいでしょう。
反発力は155Nと、ライズブランドの高反発マットレスの中では柔らかめの寝心地ながら、4層構造がしっかり体をサポートするとされます。
さらに、復元力は98.8%もの高数値を誇り、へたりにくい仕様です。1枚のマットレスを長く大切に使いたい人に向いているかもしれません。
高反発なのに柔らかい K18 ラテックス 360
東南アジアで栽培されるゴムから採った樹液『天然ラテックス』は、柔軟性と弾力性を併せ持った素材です。一方『アンダーマット』は、人工芝グラウンドの衝撃吸収材として使われます。
この二つの素材を世界で初めて組み合わせ相乗効果を狙ったハイブリッドマットレスが、『K18ラテックス360』です。
高反発で弾力性に富みしっかり体を支える一方で、マシュマロのような柔らかい寝心地をも楽しめる、画期的な商品といえるでしょう。
「サポート力は欲しいけれど、やっぱりソフトな寝心地やフィット感も欲しい」と、よいところどりがしたい人も、満足できる可能性が高いのではないでしょうか。
ライズのアフターサービス
マットレスは買って終わりではありません。自宅に届いてから、何年にもわたって付き合っていく、いわば睡眠のパートナーです。いざというときのアフターサービスについて知っておくと何かと役立つでしょう。
保証期間は3年
スリープマジックは、いずれの種類も3年の保証期間が付与されます。ライズの直営サイトで購入された商品が対象で、期間内に1cm以上のへたりが生じた場合に、無償で中材を交換してくれるというものです。
ただし、セール価格やポイントバックを使って購入したものは対象外となるため、注意しましょう。
返品交換について
ライズでは、初期不良の商品や注文内容と違う商品は、当然ながら返品交換が可能です。ユーザー都合による返品の場合は、通常は梱包未開封・未使用品に限られます。
そのため、「興味があるけれど、使ってみて合わなかったらどうしよう…」と、安い買い物ではないため、購入をためらってしまう人もいるかもしれません。
しかし、『お試しキャンペーン』でその悩みは解決できそうです。このキャンペーンでは、マットレスを120日間試すことができ、もし寝心地が合わないときには返品・返金が可能とされます。
自分に合うかどうかは、やはり使ってみないとわからないものですが、このサービスのおかげで、安心してトライができるでしょう。
まとめ
よいマットレスは、『体圧分散』『通気性(体温調整機能)』『寝心地のよさ』がそろっているとされます。ライズはその条件を満たす『高反発マットレス』にこだわりを持つメーカー・販売会社です。
主要ラインアップの一つである『スリープマジック』は、トップアスリートの知見を盛り込みつつ開発されました。
硬すぎず柔らかすぎずの心地よい寝心地が計算されているほか、体圧をしっかり分散させ腰などへの負荷を減らす効果が期待できるでしょう。
またウレタン素材の弱点となりがちな、通気性についても対処しており、さまざまな方面から健康的な睡眠をサポートする優れたマットレスといえそうです。