理想の寝心地はどれ?マットレスの硬さ・種類を解説!
マットレスを選ぶとき、必ず悩む壁、それが硬さです。よく眠りたいけれど、硬いほうがいいのか柔らかいのがいいのかわからない!腰痛をマットレスで改善したい!そんな方も多いでしょう。この記事では、マットレスの種類別の硬さと特徴を解説します。
どんなマットレスが理想なのか?
快適な眠りには、どんなマットレスが適しているのでしょうか。お店でマットレスに横になり、ふわふわの柔らかいマットレスが心地よく感じても、実際に購入して長時間眠ってみると身体に合わなかった、という話は少なくありません。硬いマットレスが腰にいい!と聞いて購入したけど、自分にはフィット感がなくていまいちだった、ということもあります。マットレスが自分に合っているかどうかを確かめるためには以下の3つのポイントが大切です。
優れた体圧分散
体圧とは、身体に加わる圧力のことです。マットレスに横たわっているとき、身体はマットレスから圧力を受けます。人間の身体は均一な重さをしていませんから、腰などの重い部分により強い圧力がかかるのです。良いマットレスはこの圧力を全体に分散させることができ、睡眠中の身体の負担を減らしてくれます。逆に品質の悪いマットレスは耐久性がなくすぐにヘタってしまうので、体圧分散性も低く身体に負担がかかってしまいます。
良い寝姿勢が保てる
体圧分散性の高いマットレスは、良い寝姿勢をサポートしてくれます。良い寝姿勢とはそのまま立ってもまっすぐな姿勢に見える形です。自然な背骨は身体の衝撃を吸収し分散するS字カーブになっています。このS字カーブを保つことが、快適な睡眠の手助けとなり、肩こりや腰痛の予防にもなるのです。
寝返りがしやすい
睡眠中の寝返りはとても大切です。良い寝姿勢であっても、ずっと同じ体勢でいると当然血行が悪くなります。寝返りで血液を巡らせることが大切です。また、寝返りは体温を調節する役割もあります。人間は睡眠中に体温を下げて身体を休息モードにするので、体温調節はとても重要です。マットレスに適度な弾力性があると、寝返りを助けてくれ、快適な睡眠状態を維持できます。
寝る姿勢で選ぶ硬さ
睡眠の姿勢は好みも大きくかかわってきます。誰にでも安心できる自分のスタイルがあるはずです。あお向け寝、うつ伏せ寝、横向き寝が主な寝る姿勢ですが、この寝る姿勢によって身体に合うマットレスの硬さも変わってきます。マットレスを選ぶ際は、ぜひ参考にしてみてください。
あお向け寝
あお向け寝は一番オーソドックスな寝方です。まっすぐに立っている状態をそのままあお向けで横にした形が良い寝姿勢になります。身体の凸凹に合わせて、適度な体圧分散と弾力性のあるほどよい硬さのマットレスがおすすめです。あお向け寝は寝返りが多い寝方なので、寝返りのうちやすいマットレスが良いでしょう。
うつ伏せ寝
うつ伏せ寝の方は、首を右か左に向けることになります。首の負担を減らすには、硬めのマットレスがおすすめです。柔らかめのマットレスで寝ると、反り腰のような姿勢になり、背骨や腰に負担がかかることがあります。首に負担のかからない低めの枕や、うつ伏せ寝用の枕を併用すると良いでしょう。
横向き寝
横向き寝の方は、下側の肩や腰が深く沈み込み、負担がかかります。身体全体に優しくフィットして、体圧分散する柔らかめのマットレスがおすすめです。高反発マットレスのような硬いマットレストレスで横向き寝をすると、身体が沈み込まず、マットレスと身体の間に隙間ができて、支点となっている肩や腰が圧迫されてしまいます。
横向き寝であっても、立ったときにまっすぐ直立するような良い寝姿勢が理想です。背骨と床が平行な状態だと、首や肩への負担が軽減されます。
柔らかいマットレス
柔らかいマットレスは、ほどよい沈み込みによってマットレスから身体にかかる圧力を分散し、腰などの負担を軽減してくれます。ウレタン素材の低反発マットレスや、ウォーターベッドのように水の浮力を利用したものがあります。柔らかく優しいフィット感が特徴です。
柔らかいマットレスのメリット・デメリット
柔らかいマットレスは弾力性が低いので、寝返りは軽減される傾向にあります。質の良い柔らかなマットレスであれば体圧分散性が高いので、少ない寝返りでも身体に負担なく眠ることができます。寝返りの回数が多く、眠りの浅い方にもおすすめです。ただし、ウレタン素材は柔らかすぎると反対に首や腰に負担をかけてしまったり、良い寝姿勢をキープできなくなったりするので注意が必要です。
硬いマットレス
硬いマットレスは弾力性が高く、寝返りを自然に助けてくれます。ほどよく沈み込むことで体圧分散性を高める柔らかいマットレスに対し、硬いマットレスは反発力で体圧を分散させます。体重の重い方は身体がマットレスにかける力も大きいので、体圧と釣り合いがとれるように、硬いマットレスがおすすめです。
硬いマットレスのメリット・デメリット
適度に硬いマットレスは寝返りがしやすく、ほどよい反発力で良い寝姿勢を維持してくれます。睡眠中の寝返りによって、血液のめぐりが良くなり筋肉がほぐれます。良い寝姿勢は身体の負担を減らしてくれます。一方でマットレスが硬すぎると、身体とマットレスの間に隙間ができてしまい、体圧分散がうまくできなくなります。体重の軽い方は沈み込みが少ないので、硬すぎるマットレスには注意が必要です。
マットレスの硬さの基準
マットレスの硬さの基準があるのは、低反発や高反発のウレタンフォームのマットレスです。基準はN(ニュートン)で、マットレスの上に人が乗ったときの、マットレスが反発する力を硬さとしています。ニュートン数の基準は110N以上が硬め、75N以上110N未満がふつう、75N未満が柔らかめと消費者庁は提示しています。
N(ニュートン)数は参考にすべき?
硬いマットレスが好きだから、110N以上のマットレスを選ぼう!と安直に考えてはいけません。ニュートン数はウレタンフォームの数値であって、マットレスはウレタンフォームの他にもさまざまな素材が使われており、厚みや密度、加工によっても硬さは変わってくるからです。商品説明をよく読んだり、実際に試してみることも重要です。ニュートン数はあくまで参考程度にとどめておくと良いでしょう。
マットレスの硬さは体重で選ぶ?
体重の軽い方が反発力の高すぎる硬いマットレスを選んでしまうと、寝姿勢を支える以上の力がマットレスから身体にかかってしまいます。小柄な方は柔らかめか平均的な硬さのマットレスを選ぶと良いでしょう。体重の重い方は硬めのマットレスがおすすめです。柔らかめのマットレスだと沈みすぎてしまい寝姿勢がキープできなくなるからです。硬めといっても、マットレスと身体の間に隙間ができてしまうほど硬いと、体圧分散性が低くなってしまい身体に負荷がかかるのでご注意ください。スプリングマットレスですと、体重の軽い方はポケットコイルマットレス、体重の重い方はボンネルコイルマットレスや高密度連続スプリングマットレスがおすすめです。
マットレスは厚みも重要!
マットレスの厚みは体重で選ぶことが大切です。体重が重ければ重いほど、厚みが必要になってきます。高反発マットレスの場合、体重60kgまでは7cmほどの厚みでも問題ありません。体重80kgの方だと10cmは必要です。たいていの高反発マットレスの厚みは10cm程度なので、体重が80kgより重い方は、さらに厚みのあるマットレスが良いでしょう。スプリングマットレスの場合は基本的に20cm以上の厚みがあれば底づき感がありません。体重の重い方は、厚さ30cm前後のマットレスを検討してみるのもおすすめです。
マットレスの種類と硬さ
マットレスは、コイルの入ったスプリングマットレスとノンコイルマットレスがあります。ノンコイルマットレスはウレタンフォームや樹脂、ラテックスなどの素材が中に入っており、高反発マットレスや低反発マットレスがあります。スプリングマットレスと高反発マットレスは硬め、低反発マットレスやウォーターベッドは柔らかめです。ラテックスマットレスは高反発マットレスと低反発マットレスの中間くらいの硬さです。
スプリングマットレス
スプリングマットレスはコイルの入ったマットレスです。ボンネルコイル、ポケットコイル、高密度スプリングのマットレスがあります。
3つの中でもコイルが繋がっていて面で支えるボンネルコイルと高密度連続スプリングは硬めです。ボンネルコイルは配列されたコイルが連結しており、高密度連続スプリングは一本の連続した鋼線でできています。ボンネルコイルに比べると高密度連続スプリングのほうが横揺れや振動が少ないです。
ポケットコイルはコイルの1つ1つを不織布に包んで並べたものが入っており、点で支えるためそれほど硬くありません。3つの中でポケットコイルは最もフィット感があります。
ただし、スプリングマットレスは高品質になればなるほどコイルを中心にさまざまな素材が何層にもなっており、高反発素材や低反発素材が含まれているため、全てのスプリングマットレスが同じように硬めとは限りません。通気性が良く、耐久性が高いのが特徴です。
高反発マットレス(ウレタン)
ウレタンフォームでできている高反発マットレスは、弾力性があり体圧分散性に優れています。寝返りがうちやすく、硬めの寝心地です。ウレタンの密度が高ければ高いほど耐久性があります。スプリングマットレスより耐久性や通気性は劣りますが、手頃な価格で手に入り、軽量で扱いやすいです。硬さはN(ニュートン)で表され、110N以上の硬めのマットレスが高反発マットレスとされています。
高反発マットレス(樹脂)
樹脂繊維の高反発マットレスは、高反発ファイバーマットレスともいわれます。樹脂をファイバー(人造繊維)状にして、従来のウレタンフォームのマットレスの欠点であった通気性の悪さを克服しています。マットレス自体を洗うこともできるので、カビやダニが繁殖することなくマットレスをいつでも清潔に保つことが可能です。硬めのマットレスですが、耐久性はウレタンフォームより低いものが多いです。値段の安いものは体重の重い方が使うと早くへたってしまう可能性があります。
低反発マットレス(ウレタン)
ウレタンフォームの低反発マットレスは、柔らかめでフィット感があるのが特徴です。身体の形に合わせて沈み込み、体圧を分散します。柔らかいので寝返りがしにくいといわれていますが、寝返りが少なくても肩や腰を十分にサポートしてくれます。スプリングマットレスに比べると、通気性は劣ります。スプリングマットレスより軽いですが、同じ厚みの高反発マットレスよりは重いです。硬さはN(ニュートン)で表され、75N未満の柔らかめのマットレスが低反発マットレスとされています。
ラテックスマットレス
ラテックスは、ゴムの木の樹液を加工して作った素材です。ラテックスマットレスには天然ラテックスと合成ラテックスがあり、天然100%に近ければ近いほど高品質です。合成ラテックスは樹液の他に石油を原料としているので、天然ラテックスより通気性や耐久性がよくありません。ラテックスマットレスは高反発マットレスと低反発マットレスの中間のような硬さで、体圧分散性は高いです。ウレタンマットレスと比べると通気性が悪く重いですが、天然ラテックス100%のマットレスであれば抗菌作用があり、ダニやカビを防いでくれます。ゴムアレルギーの方は使えません。
ウォーターベッド
ウォーターベッドは柔らかく、水の浮力を利用して身体を支えます。プールに浮いているような体感で、身体をリラックスさせてくれます。体圧分散性が抜群に良く、水の温度を変えることで夏も冬も快適に過ごせます。水が入っているので重く、引っ越しでのベッドの移動は専門の業者を呼ぶ必要があります。また、定期的に防腐剤を入れたり、マット表面にたまる空気を抜いたり、メンテナンスをしなければなりません。少々手間はかかりますが、短い時間で深く眠れ、寝心地の良さには根強い人気があります。
腰痛の人にはどんなマットレスがおすすめ?
腰痛には硬いマットレス!という話を聞いたことがあるかもしれません。柔らかすぎてお尻が沈み込むと理想的な寝姿勢を保てないため、このようにいわれるのだと思います。しかし、硬ければ硬いほど良いというわけでは全くありません。硬すぎてマットレスと身体の間に隙間ができてしまうと、体圧分散ができないからです。
腰痛の原因
腰痛の原因のひとつに、心や身体にかかるストレスによる筋肉の緊張があります。過度なストレスで筋肉が緊張すると、バランスを調整する腰の筋肉に負担がかかってしまいます。日々の生活習慣で慢性的に腰痛になる場合もあれば、ぎっくり腰のように急に生じる腰痛もあります。腰を酷使する職業やデスクワークで姿勢が悪い方は腰痛になりやすいので注意が必要です。対処法としてマッサージやストレッチ、筋力トレーニングなどがありますが、睡眠時に腰に負担をかけないことも大切です。
腰痛の人がマットレスを選ぶポイント
腰痛の方がマットレスを選ぶときは、自分の体型に合ったものを選ぶことが重要です。硬すぎるマットレスは身体の間に隙間ができてしまい、反対に柔らかすぎると身体が沈みすぎて背骨のS字カーブがキープできなくなります。どちらも身体を支えるために腰に負荷がかかってしまうのです。腰痛の方はマットレスの体圧分散性をチェックすることが大事です。体重の重い方は硬め、軽い方は柔らかめのマットレスを選ぶと、マットレスの反発力やフィット力による体圧と自分の体重の釣り合いがとれるでしょう。
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リムネマットレス
特殊素材により包まれるような寝心地を味わえる
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22cmの厚みで底突き感もなし
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まとめ
マットレスは、体圧分散性が高く良い寝姿勢をキープできる硬さを選びましょう。体重の重い方には厚みのある硬いマットレス、体重の軽い方には柔らかめのマットレスがおすすめです。ウレタンフォームのマットレスであれば、ニュートン数で硬さを知ることができます。
ただし、マットレスはいくつかの素材を組み合わせて作っているものが多いので、商品説明をよく読んだり実際に自分で試してみることが大切です。マットレスの種類それぞれの特性を理解し、快適な睡眠のために一番良いマットレスを選びましょう。