布団リフォームの基礎知識。業者の選び方やおすすめ3社を紹介
布団に不具合が生じたときに、どうしていますか。使い慣れた寝具でなければ安眠できない、そう感じている人も多いことでしょう。そうであれば、布団のリフォームを検討してもいいかもしれません。基礎的な知識や、厳選したおすすめ業者を紹介します。
布団リフォームの基礎知識
睡眠には、1日の生活の中でとても多くの時間をあてています。そして、布団は安眠に欠かせないものでしょう。
「布団が変わると眠れない」といった声もときおり耳にしますが、それほど寝具は、日々の暮らしにおいて大切なアイテムといえます。
愛用し続けるために、布団のリフォームに関する知識を備えておくとよいでしょう。
クリーニングとの違い
リフォームという言葉は、部屋の修繕・改装においてよく耳にしますが、布団もリフォームできることを知らなかったという人もいるでしょう。そもそも、クリーニングとはどう違うのでしょうか。
専用の機材を使って、丸洗いしたりドライクリーニングをしたりして、汚れを落とすのがクリーニングです。布団用に調合した専用の洗剤を用いて、汚れを落とす・滅菌するといったことを目的に行います。また、消臭効果も期待できるものです。
一方で、リフォームは布団を仕立て直す作業をいいます。この点が、洗浄を主とするクリーニングとの違いです。
例えば、素材である羽毛に傷みが出ている、かさやボリュームが減ってきている、備えているはずの機能が低下してきているといった場合に、きちんと対処することを指します。
リサイクルとの違い
『リサイクル』という言葉も、布団に対して使われることがあります。再生布団という呼び方もありますが、これとの違いも見ておきましょう。
リサイクルは、不特定のユーザーが使用していた布団の素材(羽毛など)を取り出し、新しい側生地に入れ直すことをいいます。
取り出した素材を、除塵したり洗浄したりして、清潔な状態にします。そこに同様の素材を補てんして、再度、商品として販売するのです。
リフォームでも、中身を取り出し、除塵・洗浄を行い、不足する素材を補充して、再度詰めるという作業は同じです。しかし、これは使用者自身のために行うものです。
その違いを簡潔にまとめると、もともとの使用者とは別のユーザーに販売するためのものがリサイクルで、使用者のために行うものがリフォームということになります。
リフォームできない布団もある?
リフォームができない・向いていない布団もあります。この点についても理解を深めておきましょう。
若い水鳥などから採取された羽毛には、クオリティが低いものがあります。このような場合、リフォームしても、元のふんわりとした状態には戻らないことがあります。
親鳥など、育成期間が長い鳥から採られた高品質な羽毛だと、高い復元力を備えています。しかし、そうでない場合は、買い替えたほうが得策といえるケースも目立ちます。
リフォームの向き・不向きは、ダウン率も関係します。フェザーの割合が高く、ダウン率の低いタイプだと、適切なボリューム確保のために補充するダウンの量が増え、買い替えよりも費用がかかることがあるのです。
使用年数によっても、得られる効果は異なります。15年以上使っているものの場合、羽毛の傷みが大きく、布団用としての機能も低下しています。それゆえ、リフォームの効果があまり期待できません。
布団リフォームの魅力とデメリット
自分の体になじんだ布団をいつまでも使い続けたい、そのような人に、リフォームは心強い味方といえるでしょう。
魅力的である一方で、デメリットもない訳ではありません。ここで両者を比較し、その両面を把握しておきましょう。
買い替えるよりもお得
まずお伝えするメリットは、やはりコスト面についてです。リフォームすることで、買い替えるよりも費用を安く抑えることができます。
布団に用いられる羽毛は、近年さまざまな理由によって、その原価が高騰しています。それにともない、羽毛布団の価格も上昇傾向にあるのです。
以前購入した金額をイメージして買い替えに臨んだ場合、予想以上の値段で驚いたという声も上がっています。予算を考慮し、グレードを下げる必要も生じるかもしれません。
その点、リフォームであれば、手頃な費用で布団の機能を再生させられます。相場としては1万5000~2万円ほどです。布団の質を下げたくないと考える人には、有効な手立てでしょう。
自然環境や動物に優しい
自然環境の保全や動物愛護につながる点も、見逃せません。地球や動物に優しい視点が、布団のリフォームにも盛り込まれているのです。
買い替えた場合、以前の布団は粗大ごみとして処分することになります。家庭から出る粗大ごみに占める布団の割合はとても高く、一部から問題視されていることをご存じでしょうか。
リフォームによって使い続けることで、排出するごみの量を大幅に軽減させられます。この点は、社会全体の負荷を小さくすることにつながるのです。
布団に用いられる羽毛は、アヒルやガチョウなどから採取されます。新しい羽毛のニーズが高まるほどに、鳥たちの貢献の必要も増します。
リフォームによって、新品の布団に必要な羽毛よりも少ない量で快適に使い続けられるならば、それだけ動物愛護に通じるといえます。
地球環境を維持・保全し、動物の命と生態系を保護する効果が、布団のリフォームにはあるのです。
自分の好みに調整できる
布団を使い続けているうちに、さまざまな思いが湧いてくることがあります。違う寸法にしたくなったり、素材のかさやボリュームを変えたくなったりするものです。
リフォームにおいて、これらの要望に応えることが可能です。サイズを変更する、素材を入れ替えたり補充・削減したりする、といったことが可能です。
その際に、希望の大きさやボリュームを指定することで、自分の好みに合わせて調整できるため、より快適な寝具として生まれ変わるでしょう。
側生地の再利用はできない
数々のメリットを紹介してきましたが、注意すべき点もあります。お気に入りの側生地だったとしても、これは再利用不可であることは知っておきたい点です。
リフォームの過程で、羽毛を取り出す作業があります。その際、布団の解体をしなければなりません。
このときに側生地も破損し、破棄されてしまいます。そのため、どんなに愛着があるものでも、再利用はできないのです。これが、数少ないデメリットの一つです。
対処法としては、まったく同じものは不可能ですが、似た生地を選ぶ、新たに好みのものを見つけるといった方法を探りましょう。
日本最大級のベッド専門通販「ベッドスタイル」
ベッドスタイルは創業から10年以上の日本最大級のベッド専門通販サイト。
3,000点を超える豊富な商品数
北海道、沖縄、離島を除いて、全国送料無料
お客様にしっかりと寄り添った、丁寧な電話対応やチャット対応
知っておきたい布団の劣化サインとは?
毎日の暮らしの中で、それぞれに布団の手入れをしていることでしょう。日干しをする、乾燥機にかけるなど、取り組みはいろいろです。
できるだけ大切に扱っていたとしても、劣化は避けることができません。長時間、人の体を守る役目を担う以上、仕方のないことです。
使っている中で、リフォームなどが必要と気づくきっかけは、どのような部分からでしょうか。劣化のサインを知っておくと便利です。
全体的にボリュームが減った
人は、一晩眠っている間に約200mlの汗をかくといわれています。その多くを、布団は吸収しているのです。
高い放湿機能を備えたタイプがありますし、日干しすることである程度の湿気は逃すことができます。しかし、ダメージが積み重なることは避けられません。
蓄積した湿気や汚れによって、干したり乾燥機にかけたりしても、ふっくらとした状態にはなかなか戻らなくなってしまうのです。
そして、徐々にへたりが出たり、ボリューム不足を感じたりするようになります。かさ高が、購入時の3分の2程度になったら、手入れの時期だと考えましょう。
羽毛の飛び出しや偏りが気になる
布団の側生地には、目詰め加工やダウンプルーフ加工と呼ばれる工法が施されています。これは、羽毛が外に飛び出ないようにするものです。
しかし、急な圧力で破裂することなどを避けるため、最低限の通気性を持たせています。そうすることで、使用時に圧がかかると、中の空気が抜けていくのです。
その際、空気と一緒に羽毛が出てしまったり、羽軸が中から生地に刺さってしまったりということが起こります。縫い目からダウンが出てしまう場合もあるでしょう。
このように、中から羽毛が出る現象が頻繁に起こるようになり、気になり出したら、それは手入れが必要なサインだととらえましょう。
生地にたくさんの穴が開いてしまった、縫い目がほつれてきた、そのような原因が考えられます。側生地の劣化を見逃さないように注意が必要です。
以前より重く暖かさを感じない
高級なダウンほど、軽さが魅力です。ふんわりとした感触は、寝心地にも大きく影響します。
重さを感じるようになったら、それは手入れの合図かもしれません。一晩でかく汗や、皮脂などの汚れを溜め込み、放湿性が低下するとどうしても重さを感じるようになるようです。
温かさを感じなくなったら、それも手入れへの注意信号です。ダウンボールの消耗によって、保温力が低下していることが考えられます。
10年を超える使用期間があり、日干しなどをしてもふくらみや温かさが感じられなくなったら、リフォームを検討するとよいでしょう。
買い替えるかどうかの判断方法
リフォームには、愛用する布団を使い続けられるメリットや、ごみ削減・動物愛護の観点といった利点があります。
しかし、リフォームより買い替えが得策であるケースもあるようです。その判断方法について見てみましょう。
費用対効果で考える
限りある資源である羽毛を用いた布団は、できるだけリフォームをして大切に使いたいものです。しかし、状態や素材によって、コストは変わってきます。
やや専門的な表現ですが、グースダウン93%、ダウンパワー400dp、番手80番のサテン織りの超長綿100%という羽毛布団を例にとって考えてみます。
この商品を、プレミアムウォッシュという仕上げでお願いすると、相場では3万~4万円の費用となるケースが多いです。
そのときに、買った金額と比較してみることをおすすめします。同程度で購入したものであれば、より高い性能が期待できる新品の購入を検討したくなる人もいるでしょう。
このレベルの布団であれば、よい製品だと7万円以上することもあるので、そういった場合はリフォームのほうが得かもしれません。費用対効果も、判断基準の一つです。
手入れの手間やリフォームにかかる時間
リフォームにかかる時間は、時期や業者によって違いがあります。平均的な期間は、1カ月程度と考えられるでしょう。
側生地を解体し、除塵や洗浄を行い、場合によっては素材の補充もしながら詰め直します。それには、最低でも2~3週間を要するのです。繁忙期などだと、1カ月を優に超える場合も出てきます。
あまり時間がかかってしまうと、地域や季節によっては、そのシーズンの使用がままならないケースも出てくるかもしれません。リフォームに要する時間によっては、買い替えが適している場合もあるでしょう。
リフォーム価格を決めるポイント
布団のリフォームを依頼したことがなく、その価格についてもわからないという人もいるでしょう。その費用は、どのように決まるものなのでしょうか。
ここでは、料金設定のポイントについて解説します。
仕上げの種類
一口に布団のリフォームといっても、そこにはいくつかの種類が存在します。そして、そのタイプによって費用も異なるのです。
最も丁寧かつ高級とされるものが『プレミアムダウンウォッシュ仕上げ』です。羽毛を側生地から取り出し、洗浄・乾燥をします。そして、新しい生地で仕立て直すものです。
特徴としては、羽毛を直接洗浄することにあります。細やかに汚れを落とせますが、料金は高めです。
『ダウンウォッシュ仕上げ』とは、羽毛布団を、そのままの状態で洗浄する方法です。洗った後に中身を取り出し、乾燥・仕立て直しを行います。
『ふとん生地交換仕上げ』では、羽毛の洗浄は行いません。中身の素材を、そのまま新しい側生地に入れて仕立て直します。費用は3種類の中で最も安く済む方法です。
足し羽毛の量や品質
リフォームにおいては、洗浄して新たな側生地に入れ替える際に、羽毛を補充することがあります。かさ高不足などを補う必要があるためです。
その際、足す羽毛の量やクオリティによって、必要な費用は変わってきます。依頼する場合は、この点も意識しておきましょう。
布団によく使われる羽毛には、以下のような種類があります。一般的に、高級で高品質とされる順に列記します。
- アイダーダックダウン
- マザーグースダウン
- レギュラーグースダウン
- マザーダックダウン
- レギュラーダックダウン
アイダーダックダウンは、『羽毛の宝石』と呼ばれるほど貴重で高品質なもので、これが補充に採用されることはほぼないでしょう。
マザーグースダウンを用いると費用は上昇します。使用する羽毛の質も、リフォーム費用に影響するのです。
仕立てる側生地の品質や構造
羽毛を入れる側生地にも、その品質や構造に違いがあります。その主な種類は、以下の通りです。
- 市松キルト
- 一層式立体キルト
- 二層式立体キルト
リフォームにおいては、市松キルトが使われることはほぼないようです。一層式か二層式のいずれかのケースが一般的です。
保温性が高いのは、二層式です。暖かさを重視する人に適しています。しかし、羽毛のクオリティが高ければ、一層式でも十分な効果が得られます。
生地の質も、金額を左右します。綿を例に考えると、60番手以上の高品質な生地であれば、フィット感もよく、肌触りも優れているでしょう。
しかし、そのような素材を用いた側生地は、費用面で高くなることは理解しておく必要があります。
業者選びのポイントと二つの注意点
リフォームを行う場合、業者に依頼することとなります。しかし、未経験の人の中には、どのような基準で業者選びをすればよいか知りたい人もいるでしょう。
そこで、業者選びに必要な視点を説明します。
日本羽毛製品協同組合のリフォーム認定工場
業者選びをする際に、まず押さえておきたい知識があります。それは『日本羽毛製品協同組合』という組織と、『リフォーム認定工場』についてです。
羽毛製品にまつわる不正な商品販売を監視し、取り締まりを行っているのが日本羽毛製品協同組合です。主に消費者保護を目的としています。
不正な方法で製造された粗悪な製品が出回らないよう管理し、国内における羽毛製品の品質向上を図っています。また、羽毛商品の購入にまつわる消費者の被害の撲滅も目指しています。
同組合の認定を受け、適正に運営されていると認められているものが、リフォーム認定工場です。
リフォームやリペアを実施するための設備が整っているか、管理体制は十分か、企業としての廃棄物処理対策は適正かといった点がチェックされ、審査に合格した工場だけが認定されます。
どんな布団もリフォーム可能と謳う業者
上記の組合に認定された工場以外にも、優良な業者はたくさんあります。しかし、個別の業者を見て、信頼できるかを判断することは難しいものです。
無理やり、かつ闇雲にリフォームをすすめる業者には警戒が必要です。不要なサービスを押し売りされる可能性があるためです。
どのような状態の布団でもリフォーム可能と謳っている業者もいますが、これにも注意が必要です。成果や結果を問わず、ただリフォームさせることだけを目的としている場合もあります。
布団は、リフォームして使い続けることが大切である一方で、劣化が進み、その商品自体の耐久性が失われている可能性もあります。
そのような場合、手直しよりも、かえって購入したほうがよい場合もあるのです。強引な勧めや、なんでも可能という言葉には警戒しましょう。
アフターサービス業者の強引な自宅訪問
布団を購入してしばらく経ったときに、アフターサービスだといって、強引に自宅を訪問してくる業者がいます。この手法にも注意が求められます。
長く使うことを想定して購入することが多い布団には、確かにアフターサービスが付帯していることがあります。
ただし、いわれるがままに安易に依頼するのは危険です。不要な作業に対する請求が来たり、不当に高い料金設定だったりする可能性もあります。
リフォームへの希望が生まれたら、押しかけてくる業者の口車に乗らず、自ら選んだ業者に依頼して、丁寧な対応を引き出すようにしましょう。
布団リフォームおすすめ業者
布団リフォームの概要や方法、注意点などについて説明してきました。ここからは、技術や信頼に定評がある、おすすめ業者を3社紹介します。
リフォーム認定工場を持つ TUK東洋羽毛
まず紹介するのは、神奈川県相模原市に本社を置く『TUK東洋羽毛』です。日本羽毛製品協同組合のリフォーム認定工場を持つ、信頼と歴史に支えられた企業として業界では知られています。
同社のこだわりは、国内に建設した自社工場において、しっかりとした研修を受けた専門スタッフによって、丁寧なリフォームを実践することです。
専用ルームで、熟練の技術のもと1枚ずつリフォームした布団は、まるで新調したてのような快適な仕上がりといわれています。
東洋羽毛工業株式会社(TUK)|羽毛ふとん、高級羽毛ふとん、羽毛寝具の製造、販売 | 東洋羽毛工業株式会社(TUK)
布団のプロがサポート 昭和西川
『昭和西川』は、創業から450年余りという長い歴史を持つ企業です。寝具を扱う企業としては、国内でトップクラスの知名度を誇っています。
同社でも、ユーザーが大切に扱う布団のリフォームに対応しています。技術力に定評のある同社のサービスにより、愛用する布団を、あたかも新品のようなコンディションに回復可能とされています。
依頼方法は、三つのステップを経て行います。布団のタイプを選び、サイズを指定し、そして生地をチョイスして発注します。細かいオーダーに対応してくれる点も安心でしょう。
昭和西川公式【西川ストアONLINE】布団・寝具の通販サイト《全品送料無料》
世界最高峰の技術を導入 眠りのプロショップSawada
寝具を幅広く取り扱い、業界の内外から厚い信頼を集める『Sawada』は、1890年(明治23)創業の老舗です。その後、1962年に寝具小売部を設け、以来、寝具業界で活動を続けてきました。
『眠りのプロ』を自認する同社では、 30年以上にわたり8000枚を超えるリフォームを手掛けてきました。羽毛や生地に関する造詣の深さが実現可能にした実績でしょう。
ドイツのLorch社製の羽毛リフレッシュマシンを筆頭に、除塵機・サイクロン充填機など、同社自慢の設備により、質の高いリフォームの実現につながるでしょう。
眠りのプロショップSawada-睡眠を改善する寝具をあなたに
まとめ
毎日愛用する布団は、大切に扱いたいものです。体になじみ、使い慣れた布団に入ると、安心感や安らぎを得られます。
いつまでも使い続けるためには、リフォームがおすすめです。生まれ変わった布団で、より快適な眠りを手に入れましょう。
日本最大級のベッド専門通販「ベッドスタイル」
ベッドスタイルは創業から10年以上の日本最大級のベッド専門通販サイト。
3,000点を超える豊富な商品数
北海道、沖縄、離島を除いて、全国送料無料
お客様にしっかりと寄り添った、丁寧な電話対応やチャット対応